マンハッタンのトライベッカにあるHI(NY) designのオフィスにて

私は、愛媛県の小さな田舎町で3姉妹の末っ子として生まれ育ちました。子供の頃から海外への憧れが強く、小学校卒業の際に、ヨーロッパの中学校へ行きたいと親に相談したほどです。さすがにそれには反対されましたが、親との約束通り高校までは日本で修学し、卒業後すぐに渡米しました。

高校在学中に、アメリカの大学入学に向けての資料などを、当時まだダイアルアップ接続だったインターネットを使って集め、願書を出しました。美術大学だったので、願書必須項目の中にポートフォリオがあり、当時ポートフィリオが何なのかすらわからないような状況でしたが、なんとか希望校であったニューヨークのSchool of Visual Arts(SVA)から合格通知を貰えることができました。

渡米後すぐに入学し、グラフィックデザインを4年間学びました。縁があり在学中にテレビ局MTVにてインターンを始め、卒業後もそのままMTVでデザイナーとして就職。数年後にはブランディングをメインとする代理店に転職し、アートディレクターとしてホテルや高級コンドなどの、億単位のブランディング・ブロジェクトに携わりました。

SVAで出会い、そしてMTVと代理店の両方で同僚でもあったIku Oyamadaと、自然な流れでHI(NY) designを設立することになり、2011年には現在の401 Broadwayにオフィスを移しました。2014年ごろからは日本のクライアントも徐々に増やし、2016年には日本支社を立ち上げ、京都オフィスをオープン。アメリカで培った「ブランドを作り上げ育てる力」を活かし、ブランディングを主とした、女性の視点ならではのトータル的なデザインを提案しています。

SVAでの美大生生活、MTVというアメリカ企業での仕事、ブランディングを習得した代理店での仕事、そしてニューヨークでの会社設立と会社経営、HI(NY)でのプロジェクト、などを綴っていきたいと思っています。

Iku Oyamada (左)と私