息子は最近はもうすっかりグラフィック・ノベルにはまってしまい、絵本は卒業しつつあるのですが、『2019年版』『2021年版』に引き続き、今年もおすすめしたい英語の絵本を新たに10冊紹介します。

1. Making a Great Exhibition|(素晴らしい展覧会を作るために)

Doro Globus & Rose Blake

Making a Great Exhibition芸術家がどんな場所でどんなインスピレーションを受けて作品を作るか、に始まり、作品の美術館への運び方、展覧会を開くために関わる全ての人とその仕事などを、かわいいイラストとともに紹介する絵本。この絵本を読んだ後に子供を連れて美術館に行くと、より楽しめます。
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2. The World Around Me|(私の周りの世界)

Charlotte Guillain & Oliver Averill

The World Around Me折りたたみ式にページが横長く開き、道を辿って様々な場所を訪れながら世界一周ができる絵本。表は都市をめぐって文化や建築、歴史や民族などをに触れ、裏は地球の自然をめぐりながら世界を旅します。イラストも美しい。
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3. The Rock from the Sky|『そらから おちてきてん』

Jon Klassen

The Rock from the Sky2019年版の幼児編でも紹介したジョン・クラッセンの最新作で、これまでの彼の作品同様にシュールかつコミカルな、ある意味サスペンス。思わず息を呑むシーンがあり、一般的な絵本とは一線を画します。関西弁の日本語訳もぜひ読んでみたいです。
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4. My First Book of New York|(私の最初のニューヨーク・ブック)

Ingela P. Arrhenius

My First Book of New Yorkブルックリン、チャイナタウン、セントラルパークなど、ニューヨークの名所とそれにまつわるものを、カラフルでキュートなイラストとともに紹介する絵本。低年齢向きです。
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5. Tokyo Digs a Garden|(トウキョーが庭を作る)

Jon-Erik Lappano & Kellen Hatanaka

Tokyo Digs a Gardenトウキョー(Tokyo)という名前の男の子が住むのは、ビルに囲まれた大都会。自然が壊されてできた街ですが、トウキョーの願いによって、今度は自然が街を覆い尽くすという、想像力を掻き立てながら、間接的に問題提起をする秀逸作品です。
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6. Music: A Fold-out Graphic History|(音楽:折りたたみ式グラフィック・ヒストリー)

Nicholas O’Neill, Susan Hayes & Ruby Taylor

Music: A Fold-out Graphic Historyモーツァルトからビヨンセまで、そして能楽からテクノまで、音楽にまつわる世界中の歴史を網羅した折りたたみ式絵本。詳しい内容まで書かれているので対象年齢は高めですが、大人でも十分楽しめます。
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7. Evelyn del Rey is Moving Away|(エヴリン・デル・レイが引越しをする)

Meg Medina & Sonia Sanchez

Evelyn del Rey is Moving Away一人が引越すために別れなければならない親友の女の子、ダニエラとエヴリンのお話。友情の絆と別れについて思慮深く描かれており、私も最初に読んだ時は涙が止まらなくてなかなか読み終えることができなかったほどでした。
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8. Find Your Way in Space|(宇宙で道を探し出そう)

Paul Boston

Find Your Way in Space地図はオンラインで見るものになりましたが、地図帳の使い方を学びながら読めるのがこの絵本。それぞれのページで探し物をしたり、算数の計算なども出てきて、インテラクティブに楽しめます。
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9. Dog Man|『ドッグマン』

Dav Pilkey

Dog Man息子がグラフィック・ノベルにはまるきっかけになったのが、累計3000万部を越すこのドッグマン・シリーズで、これまで出ている10巻全てにおいて、Amazonでのレビューが1万件越え&星5つという脅威の人気ぶり。正直、私はあまり期待していなかったのですが、読んでみてびっくり。一見子供っぽい内容ですが、全体的なメッセージ性はとても強く、私自身ほぼ全ての作品で涙を流してしまったほどです。絵本だけに絞る予定でしたが、特別枠として入れました。
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10. The Story Orchestra|(ストーリー・オーケストラ)

Jessica Courtney-Tickle

The Story Orchestraバレエ音楽やオペラ作品などのストーリーを題材とし、それぞれのページには音が出るボタンがついているため、クラシック音楽を楽しみながら読むことができる絵本。これまでにチャイコフスキーの『くるみ割り人形』『眠れる森の美女』『白鳥の湖』、サン=サーンスの『動物の謝肉祭』、ヴィヴァルディの『四季』が出ており、来週には最新作モーツァルトの『魔笛』が発売予定となっています。選曲もイラストもどちらかというと女の子向けなので、もう少しユニセックスになるとより嬉しいです。
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