新設校なので、とてもきれいな校舎です。(画像はプリスクールのHPより)

私の息子は、1歳8ヶ月からモンテッソーリのプリスクール(幼稚園)にフルタイムで通っています。

ニューヨークは、全ての4歳児が無料でPre-K (Pre-Kindergarten = 日本の幼稚園年中)を受けられるシステムになっています。が、それより年少の公立保育園はないため、共働きの場合は、ナニーさんを雇うか、私立のプリスクールに入れることになります。

私がまだ妊娠中だった頃、友人の先輩ママの中には「自分は妊娠中のときに、行かせたいプリスクールのウェイティングリストに登録した」と話す人もいたほどで、それだけ人気のプリスクールは入学が難しいのだとその頃知りました。けれど、生まれてくる子がどんな子なのかもわからないのに学校選びするのも不思議な感じですし、私もGiorgioもそれほど熱心でもなかったので、プリスクールに行かせる時期になってから考えよう、と当時話していました。

モンテッソーリ教育特有の、整頓された’お仕事’の道具(画像はプリスクールのHPより)

ニューヨークのプリスクールは、一番年少だと2歳から入れるところが最も一般的。9月の入学から遡って前年の夏頃、つまり1年くらい前から願書を受け付け出す学校が多いと聞いていたので、息子が1歳を過ぎた辺りからなんとなく近所のプリスクールを調べ出しました。

妊娠中から、モンテッソーリ教育には興味を持ち始めていたので、自宅または職場から徒歩範囲内でモンテッソーリを取り入れているプリスクールを探すことから始めました。自宅も職場も、ファミリーの多いトライベッカから近いこともあり、プリスクールはたくさん見つかりました。そしてダウンタウンという場所柄か、モンテッソーリとレッジョ・エミリア(モンテッソーリと同じイタリア発のプログレッシブな教育法で、この2つは共通点も多い)教育法を取り入れているプリスクールが圧倒的に多かったです。アップタウンだと、もう少し保守的なプリスクールが多いのではと思います。

教室(画像はプリスクールのHPより)

そしてウェブサイトで読める学校のフィロソフィーや、先輩パパママたちの情報を元に、3校までに絞りました。夏休みを挟んで前後にオープンハウス、つまり見学会が行われているとのことで、早速夏休み明けのオープンハウスを予約して参加しました。

どの学校のオープンハウスも大体流れは同じで、まずはツアーのように校舎内を案内してもらい、学校のフィロソフィーや生徒の1日の流れなどの話を聞き、そして最後に参加者が先生たちに質問をします。そしてさすがは教育熱心なニューヨーカーのみなさん、これでもかというほどに質問をしていました。

3校のうちの1つは、特に知り合い先輩パパママからの推薦が多い学校で、なんとなくうちもそこになるんだろうなあと思いながらオープンハウスに参加しました。ところが実際に行ってみて、ここは違う、とすぐに感じました。というのも、参加していた親御さんたちにあまりに偏りがあったからです。あからさまに裕福そうで、身なりのきちんとした、グッドルッキングな、白人夫婦がほぼ全員でした。もちろんそういう人がダメというのではなく、こんなに多種多様な人が集まるニューヨークで、これほどまでに同じタイプの人たちだけが集まっていることが、とても異様だったのです。

外にプレイグラウンドが設けられている幼稚園は、NYでは希少。(画像はプリスクールのHPより)

それと対照的だったのが、最終的に選んだプリスクールで、そのオープンハウスでは、私と同じアジア人を含むマイノリティの家族や、ゲイやレズビアンなど性的マイノリティ、そして国籍も様々な親御さんが多かったのが印象的でした。校風や先生たちの印象も非常によく、モンテッソーリの教育法も徹底しており、Giorgioとともにほぼ即決でした。

ちなみにオープンハウスは、働く親に配慮し就労時間後の夕方に開催されるものがほとんどです。仕事帰りのスーツ姿の人も多かったですが、私たちも含めカジュアルな服装の親もたくさんいました。そして学校からはワインやちょっとした軽食などもサーブされ、全体的にとてもインフォーマルな、和やかな時間でした。

後半では、願書提出から面接、そして入学までについてお伝えします。

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モンテッソーリの’お仕事’中。(画像はプリスクールのHPより)