Dean&Delucaの前身であるチーズストアを始めるにあたって、実はバーテンダーとして働いて開店資金を貯めていた時期があるGiorgio。カクテルの知識もそこそこ持っています。

我が家で飲むお酒のほとんどはワインなので、カクテルを飲む機会はそう多くはありませんが、たまに食前にキュッと飲みたくなるものです。

いわゆるおしゃれなカクテルとは程遠いですが、今日は我が家でもっともよくいただくカクテルを3つ紹介しようと思います。

スイート・ベルモット

白ワインにハーブやスパイスで香りをつけたベルモット(英語の発音ではヴァームース)は、マティーニなどのカクテルの材料として脇役のイメージの強いですが、そのままでもとても美味しいお酒です。

ベルモットは、辛口でクセがないドライ・ベルモットと、甘口のスイート・ベルモットの2種類に分かれます。さらにスイート・ベルモットはロッソとビアンコに分かれ、ロッソはより香り、甘み、苦みが強く、最もベルモットらしさを味わえるのがロッソです。

おすすめのベルモット・ロッソは、ベルモットをイタリアで一番最初に商業的に開発したと言われているカルパノ社のアンティカ・フォーミュラ [Carpano公式サイト] [Amazon JP]。甘みと苦みが重なった、奥深い味わいが楽しめます。

ストレートでも十分楽しめますが、クラブソーダ(炭酸水)を少しだけ足してオレンジピール(オレンジの皮)で香りづけしたドリンクがおすすめで、夕食を作る前に軽く1杯いただくのがお決まりです。

 

スイート・ベルモット
・スイート・ベルモット 2oz/60ml
・クラブソーダ 適量
・氷 適量
・オレンジピール 1枚
氷を入れたグラスにベルモットを入れ、クラブソーダを注いで軽く混ぜる(ステア)。
オレンジピールをグラスのふちにあてて1回転させてからグラスの中に入れる。

ドライ・マティーニ

そのまさにベルモットが脇役の、そしてカクテルの中のカクテル、マティーニ。強いお酒なのでたまにしか飲みませんが、無性にマティーニが飲みたくなることが数ヶ月に1回あります。

昔、ハンターカレッジで開催されていたソル・ヒューロックがインプレサリオのコンサートシリーズに、GiorgioがDeanと頻繁に足を運んでいたそうで、当時ハンターカレッジの近くにあったとあるバーのマティーニが秀逸で、毎回そこのマティーニを飲んでからコンサートに行くのがお決まりだったという話を、マティーニを飲む度に聞かせてくれます。

ウォッカベースが好きな方も多いですが、やはり我が家はクラシックなジン。ガーニッシュもレモンではなくオリーブ。そしてベルモット少なめのドライが好みです。

ドライ・マティーニ
・ドライ・ジン 3oz/89ml
・ドライ・ベルモット 1 teaspoon/5 ml
・氷 適量
・オリーブ 1個
氷を入れたグラスにジンとベルモットを入れて、混ぜる(ステア)。
カクテルグラスに注ぎ、オリーブを入れる。

ネグローニ

これまたベルモットを使ったカクテルの代表格の1つ、ネグローニ。Drink Internationalが毎年発表している「The World’s Bestselling Classics」で、7年連続2位に選ばれている人気のカクテルです。3つのお酒[ジン、スイート・ベルモット、カンパリ]を同量ずつあわせるドリンクで、当然アルコール度数も高いため私は少ししか飲みませんが、甘みと苦みの効いた大人の一杯です。

ネグローニ
・ドライ・ジン 1oz/30ml
・スイート・ベルモット 1oz/30ml
・カンパリ 1oz/30ml
・氷 適量
・オレンジピール(オレンジの皮) 1枚
氷を入れたグラスに3つのお酒を入れて、混ぜる(ステア)。
オレンジピールをグラスに入れる。

[Photos and styling by Hitomi Watanabe Deluca]