ダイエットなどの目的で、野菜をパスタに見立てて代用するベジタブル麺が広まって久しいですが、中でもやはり王道はズッキーニ。ズッキーニとヌードルを掛け合わせてズードルという言葉が生まれたほどで、ニューヨークのレストランでもよく見かけます。
大体どのズッキーニパスタもそこそこ美味しいのですが、でも普通のパスタ麺に比べるとやはりヘルシーフード感が否めなく、「美味しいからズッキーニパスタを選ぶ」よりも「健康にいいからズッキーニパスタを選ぶ」の方が優ってしまいます。そこで、「美味しいからズッキーニパスタを選ぶ」ようにできないものかと、試行錯誤を重ねて出来上がったのが今回紹介するレシピです。
まずはズッキーニを麺状にスライスする方法ですが、専用のスライサーなども多くありますが、値段が高かったり、大きくて場所を取ったり、お手入れが大変だったりと、手の出しにくいものがほとんど。既に家にあった一番右のタイプのスライサーでは、うまく均等に細く切るのはとても難しく断念しました。そこで新しく購入したのがピーラータイプ(US Amazon, 日本アマゾン)のもの。$10以下と良心的でとてもコンパクト。そしてスライスするのもとても簡単で、非常に満足しています。
そしてスライスする際のコツであり、このレシピ一番のポイントが、ズッキーニの皮部分のみをヌードルとして使うということ。ピーラータイプのスライサーの場合、2周だけぐるりとスライスして、残りは使いません。非常に勿体無い使い方ですが、一番旨味があり、歯ごたえも良い皮部分だけを使うことで何倍も美味しいズッキーニパスタに仕上がります。余った白い部分は特に風味の少ない部分なので使い道が限られますが、私は大量消費するためにズッキーニブレッドなどを作っています。
麺状にスライスしたズッキーニは、余分な水分を取るために塩でまぶして最低1時間、水抜きをします。
ズッキーニの美味しさもちゃんと味わいたいので、トマトなどのソースは使わず、ほとんどチーズだけの超シンプルパスタ。パスタも使わずズッキーニのみで本当に美味しい1皿ですが、皮しか使用しないため、ズッキーニだけで1食分になるほどの量を作ろうとするとかなりの量のズッキーニを用意しなければならず、今回はスパゲティも少し使用しています。普通は1食100g程度が目安となるパスタですが、今回使用した量は30gと、3分の1以下の量。それでも大満足で食べられます。
[Photos and styling by Hitomi Watanabe Deluca]