パンデミックになるまでは、以前紹介したDanceBodyのダンス・ワークアウトを家でするのが日課でした。学校が休校になったことで、息子が体を動かす機会がめっきり減ってしまい、2人で一緒に運動できるようにと、DanceBodyを諦めてランニングに切り替えたのが去年の3月。その後学校が再開してからは、また一人でできる楽しいワークアウトがないかと探して選んだのが、Oculus Quest 2(オキュラス クエスト 2)でした。

Oculusは、Facebookが開発するVRヘッドセット。

中でも去年発売開始されたOculus Quest 2は、PCなどの外部機器に接続不要なので手軽に使え、非常に性能が高く、それなのに価格が手頃(アメリカ$299、日本¥37,180)とあって、現在最強のVRヘッドセットと言われています。

私が購入したのもこのOculus Quest 2で、私にとって初めてのVRだったので他と比較のしようがないのですが、初めて使った時はもれなく感動しました。PCの壁紙と同じ要領で、ホーム画面の「部屋」を選べるのですが、迷わず日本の温泉宿の壁紙を選びました。その時ちょうど仕事が忙しくてストレスが溜まっていたので、その世界に完全に入り込んで、何も起こらない温泉宿からの美しい景色を気づいたら10分以上眺めていて、癒された気持ちになったものです。

Oculusのアプリストアからアプリをダウンロードでき、ゲームはもちろん、バーチャル旅行や3Dのデザイン作業、仕事をするためのバーチャルデスク、360度の動画鑑賞など、使い方はさまざま。どうしてもゲーム機というイメージが強かったので今まであまり興味を持てませんでしたが、ゲームだけじゃないVRの魅力に気づき、コロナ禍が長引く今、VRヘッドセットは本当に可能性が無限大のデバイスだと思います。

ワークアウトのアプリをいくつか試し、正直DanceBodyやランニングほどの運動量には追いつかないものの、それでも汗だくになるほどで、しかもそれがゲーム感覚で楽しくできるのがやはり嬉しいポイント。ジム嫌いにはうってつけで、エクササイズとしてちゃんと成立します。今日はその中からおすすめのワークアウトアプリをいくつか紹介しようと思います。

Beat Saber(ビートセイバー)

VRの世界で最も多くダウンロードされているという、定番中の定番アプリ。迫ってくる標的をスライスしていく感覚は快感そのもの。エクササイズ用に作られた訳ではなく、あくまでリズムゲームですが、意識して全身を使って挑むとそれなりの運動量になり、さらには楽しくて1時間なんてあっという間に過ぎていきます。追加でダウンロードできる新しい楽曲やコラボ作品なども随時追加されています。

Supernatural(スーパーナチュラル)

内容的にはBeat Saberと似ていますが、それをワークアウト専用にデザインされているのが、Supernatural。サブスクリプション制で、よりユーザーの進展具合にカスタマイズされていき、インストラクターもついているので高いモチベーションをキープできます。今日紹介する5つの中で最も運動量が多いですが、毎日違うセッションが用意されているので、飽きずに続けられます。私自身も1日1セッションをするのが日課に。世界中のさまざまな美しい自然の中でできるのも気持ちがいいです。

Dance Central(ダンスセントラル)

クラブで他のお客さんと一緒に踊るという設定が小恥ずかしくも楽しいダンスアプリ。VRヘッドセットをつけて一人で踊っている自分を誰かに見られたら恥ずかしいという気持ちがすぐに消えてしまうほど、すぐにその世界に入り込んで楽しめます。スタジオできちんと振り付けを練習してからクラブで披露したり、アプリ内のバーチャルスマホで操作や登場キャラクターとやりとりしたりなど、飽きない内容になっています。

Racket: Nx(ラケット: Nx)

スカッシュのようなフィットネスアプリ。ドーム状の大きな部屋の中央に立ち、壁に現れるパネル目掛けてラケットでボールをひたすら打っていきます。強く打てば打つほど壁に当たったボールがそのまま壁をスライドしてたくさんのパネルを壊すことができるため、それが快感で、より強く打つ=運動量が増える、といった仕組みになっています。

Eleven Table Tennis(イレブンテーブルテニス)

卓球アプリ。紹介している5つのアプリの中で最もリアリティがあり、実際に卓球をするのとほぼ誤差がありません。あまりにリアルなので、ネット近くに落ちたボールを取ろうとして、実際にはないテーブルに手をついてそのまま床に転げ落ちてしまったほどです。最も広い場所を必要とするアプリでもあります。