明けましておめでとうございます。昨年はHI(NY)LIFEをご愛読いただき、 ありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2017年元旦に始めたHI(NY)LIFEも、4年目を迎えることになりました。先週初めて投稿をお休みさせていただきましたが、週2回の更新を続けていく中で、いろいろ気付いたことや気持ちの変化がありました。

HI(NY)LIFEを始める上で、その目的とゴール、目標、リーチしたい人、注意点など、思いつく限りを書きあげ、開設前から現在に至るまで常に最終形を思い描きながら続けてきました。一人で運営しているとはいえ、サイトをHI(NY)LIFEと名乗っている以上、Ikuとの共同経営であるHI(NY) designの一部であるということ、それが故の緊張感を常に持ってきました。HI(NY)LIFEは私自身のセルフブランディングであり、同時にHI(NY) designのブランディングの1ツールでもあるからです。

ありがたいことに読んでくださる人の数も増え、HI(NY)LIFEをきっかけに昨年はビジネス書、『ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと』をIkuとの共著で出版する素晴らしい機会をいただきました。そして何よりも、「いつも楽しみにしています」という優しいお言葉を励みに、これまで続けることができました。

私は高校を卒業後すぐに渡米をし、ニューヨークでの暮らしが人生の半分になりました。大学進学し、就職、起業、結婚、出産と、人生の大きな節目を全てニューヨークで迎えました。それでも、言葉のハンデであったり、日本人としてのネガティブな部分のコンプレックスは未だに付きまとい、落ち込むことも少なくありません。

その一方で、日本での社会経験がないことがコンプレックスでもあり、日本のお客様とのプロジェクトや一時帰国の際は少なからず緊張します。

英語で話すときは、うまい言い回しができないからか、あるいは前提となる価値観が少ないローコンテクストなコミュニケーションだからか、本音で話すことができます。正確にいうと、本音でしか話すことができません。自分の格好悪いところもダサいところもそのまま言葉として現れるので、精神的に非常に楽です。

それが日本語となると、相手が日本人となると、実際よりも自分をよく見せようとしてしまう。格好悪い自分を隠そうとしてしまう。それが何よりも格好悪いというのは分かってはいても、癖のようにそうしてしまうのです。だから、HI(NY)LIFEを始める上での注意点の1つに、「本当に心の中で思っていることを書く」というのを挙げました。

始めたばかりの頃、産後や育児の辛さについて自分なりに本音で書きました。それを読んだ高校時代の親友に、「昔は弱いところは見せてくれなかったよね。もっと頼ってくれたらよかったのに。」と言われてしまいました。まさに急所を突かれたという感じで、情けない気持ちになりましたが、本音が書けたのは嬉しい一歩でした。

2019年は、通常業務に加えて出版に向けての作業が重なり、これまでになく多忙を極めた1年でした。それを言い訳にしたくはないのですが、「自分の思い」よりも、知っていることや調べたことの羅列ばかりの情報的な内容の投稿が増えてしまいました。今年はまた改めて、本当に伝えたいことを伝えるべく努め、またHI(NY) designとして私たちにしか伝えられないことを発信していきたいと思っています。

また、先月は交流会に関するアンケートにご回答いただき、ありがとうございました。温かいメッセージもたくさんいただき、それだけでも実施した甲斐がありました。近いうちに何らかの会を開ければと思っております。

それでは今年もどうぞよろしくお願いいたします。