去年、HI(NY) designは日本支社を立ち上げ、京都オフィスをオープンさせました。アメリカでの会社設立当時は、プロジェクトのほとんどがアメリカ国内のものでしたが、徐々に海外、主にヨーロッパや中東、そして日本での仕事も増えるようになりました。いろいろな国でのプロジェクトを経験していく上で、日本ではブランディングという考え方がいかにまだ浸透していないかを深く感じました。

グローバル化と言われて久しい昨今ですが、2020年にオリンピックを控えた今、日本の本当の国際力が試されます。そして日本の良さを世界に伝える絶好のチャンスでもあります。そこで必要不可欠となってくるのが、ブランディングです。日本には、世界に胸を張って紹介できる素晴らしいプロダクトやサービスがたくさんあります。しかし、その良さがうまく伝わらなければ、その価値が評価されません。けれど言語も文化も違う人たちにその良さを伝えるのは決して簡単なことではありません。

私たちは、ブランディング先進国であるアメリカでブランディングを学び、たくさんのブランドを作り上げるお手伝いをしてきました。そして私たちは、「海外から見た日本」を熟知しています。海外の人が持つ日本に対するポジティブな印象とネガティブな印象、正しいイメージとそうでないイメージを日常的に見聞きしています。このポジションと経験を最大限に利用して、日本のブランドを外に発信することができます。そして、日本のそれぞれのブランドをうまくアウトプットすることによって、「日本ブランド」向上につながることになります。

日本オフィスを京都に選んだ理由

日本支社オフィスを京都にオープンさせたと日本の人に話すと、「なぜ京都に?」と驚かれることが少なくありません。私たちの日本でのプロジェクト・ディレクターである中山が京都在住というのももちろん大きな理由の一つですが、それと同時に、私たちHI(NY) designのセルフ・ブランディングの一環として、京都を選ぶことに大きな意味がありました。

多くのビジネスで、インバウンドのお客様の重要性がどんどん高くなってきました。少子高齢化が続く日本にとって、当然の流れです。そしてありがたいことに、私たちが日本でご依頼いただくプロジェクトのほとんどが、「インバウンドにも通用するブランディング」です。そして京都は、インバウンドにとって最も魅力的な街であり、日本と聞いて連想させるのが、京都であります。その日本を代表するブランドである京都にHI(NY) designオフィスを構えることで、インバウンド向けブランディングを強みとする私たち自身のブランド力を高めると考えました。

京都でのオフィス探しはそう簡単には行かず、気に入ったスペースを見つけるまでには時間がかかりました。でも時間をかけた甲斐あって、とても素敵な京都ならではの町家に出会うことができました。