いよいよ明日からニューヨーク市の再開[第2フェーズ]に突入します。厳しいガイドラインは伴いますが、オフィスでの仕事、美容院、小売店での店内の買い物、そしてレストランやバーでの屋外席の飲食が可能になります。ここ最近は、気持ちの良い気候と相まって街全体の雰囲気が明るくなっているのが感じられましたが、このフェーズ2でより活気が戻ってくると言われています。同時にプレイグラウンドも再開するとのことで、小さな子供のいる親は嬉しいのと反面、不安も感じています。
さて、今日紹介するのは、Giorgioが作るエビ料理のレシピ。「エビのレモンガーリックマリネ」というそれらしい名前ですが、今回レシピとして紹介するために私が考えた名前で、デルーカ家では「the shrimp」と言うだけで通じる定番中の定番です。彼が30年以上も作り続けているというこの料理は、これまでに材料や分量の微調整をしながらも、基本は茹でたエビをマリネ液につけるだけという極めてシンプルなもの。おつまみにも前菜にもなり、これからの暑い季節にぴったりの料理です。
そして我が家でこのエビ料理を食べる際に欠かせないのが、写真にも写っているキャセロールの器。特別な理由があるわけではないのですが、このエビをマリネするのは必ずこの器と決まっており、Giorgioもこの30年間、1度たりともこの器以外でこの料理を作ったことがなければ、この器を他の料理にも使ったことがないそう。
この器は、伝統あるフランスの磁器ブランド、ピリヴィッツ(Pillivuyt)のもの。今では白のモダンな食器がほとんどですが、昔は絵柄を施した器も多く、このキャセロールもその頃のものです。以前5番街にあった高級デパート、B. Altman & Coで購入したそうですが、1つ目の蓋を落として割ってしまい、とても気に入っていたので同じものを再度購入したそう。でも結局割れた1つ目も接着剤で直し、今でも2つ我が家にあります。いつか私が金継ぎを習得してきちんと直したいと思っています。
この器がこのエビマリネ専用となっているので、例えば私が仕事から帰ってきて冷蔵庫を開けてこの器が入っていると、「あ、今日はエビだ!」と小躍りします。
前述の通り、おつまみやアンティパスト、前菜としてそのまま食べることがほとんどですが、アボカドと一緒にあわせて食べるのも美味しいです。