出勤停止及び不要不急の外出禁止令が出てから2週間、つまり、学校閉鎖により4歳の息子が常に家にいる状態で、在宅勤務をすることになって2週間が経ちました。感染拡大を防ぐためですから当然のことですが、それでも最初は狼狽えました。不可能に近いと思いました。けれど、子供がいる医療関係者の人たちは、会いたくても子供に会えない、会えても感染させてしまうかもしれないという恐怖の中で戦っています。ですので、悲観的なマインドセットは捨てて、どうすれば私たち親も息子も、ストレスを最小限に、仕事や教育などの必要な活動を続けることができるか、練りに練って考えました。

日本でも先駆けて3月初旬から臨時休校となってはいますが、今後もしニューヨークのように閉鎖状態になれば、学童保育や託児所、塾などの習い事はもちろん全て閉鎖、同居以外の親族に会うことも禁止され祖父母に預けることも不可能になります。公園も閉鎖で外で遊ばせることもできません。そんな中でのリモートワークが難しくないわけがありません。私にはその状況があまりに突然やってきたのでかなり動揺しましたが、精神的にも物理的にも前もって準備ができていればそのストレスは軽減されたと思うので、今から準備ができることがあれば、ぜひ進めておいてください。

これまでにも、学校が突然休校となりシッターさんの都合もつかず、急遽子供を見ながら在宅勤務になったことが何度かありました。子供の遊び相手をしつつ、隙を狙っては仕事をし、また駄々をこねられて遊ぶ、の繰り返しで、子供と遊んでいる間も仕事が気になってiPhoneでやりとりしながら相手をし、仕事中も頻繁に阻まれるので集中できず、どっちも中途半端な状態に。1日の休校ならともかく、これが先何週間も、下手すれば何ヶ月も続くかもしれないという状況で、持続的な方法ではないのは明らかでした。

そこでまず作ったのが、1日のスケジュールでした。息子を軸とした、家族3人のスケジュールです。満たしたい条件があまりにたくさんありました:

  • 息子が学校で受けるはずだった教育を与える
  • 日本語の教育も与える
  • 通常業務時間8時間のうち最低5時間は仕事ができるようにする
  • 息子のスクリーンタイム(画面を見る時間:スマホ、テレビなど)を1日2時間までに
  • ウイルスに負けないための体力をつける

これを満たすスケジュールを作って、それを実行するための素材をリサーチそして準備するのに、開始前夜はほとんど徹夜でした… これがスケジュール表です:

実行後、調整はしつつも、なんとかスケジュール通りに進むことができています。息子も時間割が楽しいらしく、「あー忙しい忙しい」と嬉しそうに呟いています。これまで1日20分までと決められていたスクリーンタイムが一気に2時間にも増えたのですから、嬉しいのも当然かもしれません。

1日をスケジュール通りに家族に動いてもらうため、気をつけているポイントを挙げようと思います。

アレクサがリマインド

区切りごとに、アレクサにリマインドしてもらうよう設定しています。私も仕事に集中すると時間の感覚がなくなってしまうので、非常にありがたいです。

なお設定する際、リマインダー機能で設定すると、内容を読み上げたあとに「~のリマインダーです」と付け加えるのが少し余計なので、リマインダー機能ではなく定型アクション機能を使っています。指定した日時に、入力した文章をアレクサが読み上げるというアクションを設定する方法です。ついでに朝一番のメッセージには、日にちとその日の天気予報も一緒に読み上げてもらったり、夕方の絵本の時間には電気をつけてもらうなどのアクションも追加しています。

好きじゃない時間のものは大好きな時間の直前に

元々は朝9時からiPadでリモートラーニングをしたあと、10時から外でランニング(息子はキックスクーター)、という流れだったのですが、楽しい楽しいiPadの時間の後に、外に行ってただ走るだけ、という気持ちの切り替えができなかったため、この2つを入れ替えました。おかげで今は私を待ちきれないほど早く外に出たがりますし、外でも早く走れば早く家に帰れるとでも思っているのか、私が追いつけないほど早く走ってくれています。

遊ぶときは思いっきり遊ぶ

一緒に遊ぶ時間も設けており、この時間は仕事のことは忘れ、iPhoneも持たずに、息子と思いっきり遊んでいます。そして息子と遊ぶ時間と仕事の時間がはっきり分かれているので、仕事にも集中できて効率よくできるようになりました。

不通時間をスタッフに伝える

その遊ぶ時間も含め、コンピュータやiPhoneをチェックしないように決めている時間があるので、その旨を会社のスタッフにも伝えています。私の返信待ちで仕事が進まない、というような事態を避けるためです。

おやつは朝のうちに用意し、置く場所を決めておく

仕事が細かく中断すればするほど効率が下がるので、おやつは前もって用意しておき、アレクサがリマインドしたら自分で取りに行って自分で食べてもらうようにしています。

スケジュール表

スケジュール表は、息子が見ても何かわかるようにそれぞれの項目を絵でも表し、夫婦どちらが見る時間なのかもクリアにし、時間はアナログ時計も併記して、時計の読み方も合わせて勉強しています。

正直、他の人たちがどのようにこなしているのか教えてもらいたいくらいですが、とりあえず我が家では、微調整をしつつこの方法で乗り切っています。理想を言えば、ひと息つける時間が欲しいとか、もう少し睡眠時間を増やしたい、などがありますが、今は欲を言える時期ではありません。

日本もこのまま感染が拡大すれば、外出禁止令は避けられません。備えあれば憂いなし。私のように直前で焦らないよう、自宅での仕事と育児の両立を目指して今からできることがないか、ぜひ考えてみてください。