今週はサンクスギビング。家族や親戚が集まるアメリカの大切な祝日です。
サンクスギビングで出されるデザートといえばパイで、アップルパイ、パンプキンパイ、ピーカンパイなどが定番で、我が家もこのどれかを作ることがほとんどです。去年のサンクスギビングは少し冒険をして新しくバルサミコ・アップルパイを作り、その後すっかり我が家のレパートリーの1つになりました。
パイのレシピ
今年はパンプキンパイかピーカンパイのどちらかに、と考えていたのですが、家族内でも意見が分かれて決めきれず、それならば一緒にしてみたらどうだろう?とふと思ったのが、今回の新レシピのきっかけでした。
思うがままに作ってみると、思った以上にパンプキンとピーカンナッツの相性がよかったので、材料や工程の微調整をしただけで、レシピが完成しました。
パンプキン
これまでパンプキンパイを作ってきた上で、生のパンプキンをローストしてピューレにするやり方も何度か試しましたが、手間がかかる割には仕上がりのクオリティにムラがあるので、今は缶のパンプキンピューレを使っています。仕上がりが必ず安定しますし、十分美味しいです。よく使っているのはFarmer’s Market FoodsのOrganic Pumpkin Puree。これに限らず、パンプキンピューレ缶は基本どれも15オンス。アメリカのパイの標準サイズである9インチパイを作る際に1缶使い切れるサイズですが、我が家のパイは半分サイズなので、使用するピューレも缶の半分になります。
パイ皿
「材質別パイ皿4種でアップルパイを焼き比べてみた」で使い比べたパイ皿4種のうち、今回使用したのはセラミックのもの。焼き比べ以来、よく使用しているのがガラス製とこのセラミック製で、今回は上生地がないため、つまり「平な縁」が必要ないため、セラミックを選びました。
ブラインドベーキング(空焼き)
パンプキンパイは、ブラインドベーキング、つまり空焼きを必要とします。パイ皿に敷いたパイ生地の上に、パーチメントペーパーを敷いて、その中に重石をしてまず20分焼きます。この時、パーチメントペーパーをそのまま敷くと、できる折り目で生地に跡がついてしまうので、まずパーチメントペーパーをぎゅっと丸めて、全体に細かくシワを作ってから敷くのがポイントです。オーブンから取り出したあと、生地の内側に卵白を塗ってさらに2分焼きますが、この時に縁の部分に溶いた全卵(分量外)を塗ると、いい艶と焼き色に仕上がります。
パイ生地
パイ生地はいつも通り、「アメリカンパイ生地の黄金比ができるまでのプロセスとレシピ」で紹介した生地を使いますが、今回は上生地がないため、レシピの半分量を使います。
ホイップクリーム
我が家ではホイップクリームと一緒にいただいています。パイ自体にきちんと甘さがあるので、ホイップクリームには砂糖を入れません。
[Photos and styling by Hitomi Watanabe Deluca]